移民送還差し止めの地裁判断退ける 米最高裁
【ワシントンAFP=時事】米連邦最高裁は7日、トランプ政権が実施した不法移民の強制送還をめぐる下級裁の差し止め命令について、ほとんど使われたことのない戦時法を用いて退けた。トランプ政権にとって、勝利を意味する判断が示された形となる。≪写真は米首都ワシントンの連邦最高裁判所≫
トランプ政権は3月、米国内で拘束されていたギャング構成員とされるベネズエラ人200人超をエルサルバドルの刑務所へ送還。1798年の立法以来、戦時下に3回発動されただけの「敵性外国人法」を根拠法とした。
これに対し、首都ワシントンの連邦地裁のジェームズ・ボースバーグ判事は、同法を根拠とするさらなる送還便を禁止する差し止め命令を出した。
今回、最高裁判事は5対4で、一時的に差し止められていた強制送還の再開を容認した。
不法移民の送還を公約に掲げていたドナルド・トランプ大統領は、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「最高裁は、それが誰であろうと大統領たる者がわが国の国境を守り、われわれの家族や祖国そのものを守ることを可能にし、わが国の法の支配を支持した」と歓迎。「米国の司法にとって素晴らしい日だ!」とつづった。
ただし、最高裁が送還差し止め命令を解除したのは、主に訴訟の管轄地に関する手続き上の理由からだった。強制送還の差し止めを求めて訴えを起こした移民はテキサス州にいるのに対し、ボーズバーグ判事の下で審理が行われたのはワシントンだった。
また最高裁は、「敵性外国人法」に基づく移民の送還には、事前通知を含めた適正な手続きが必要であることを明確にし、対象となる移民には、法的に異議を唱える機会を有する権利があるとも述べた。
送還されたベネズエラ人の弁護団は、対象者はギャングとは関係がなく、「タトゥーがあるために標的にされた」だけだと主張している。【翻訳編集AFPBBNews】
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