村田監督、原点は公立校=母校の横浜で頂点に―高校野球

村田浩明監督(38)率いる令和の横浜が、甲子園の頂点に立った。「この子たちと勝てて、とにかくうれしい」。教え子をたたえ、感慨に浸った。
横浜の捕手として涌井秀章(現中日)らとバッテリーを組み、2003年選抜で準優勝、04年夏の選手権は主将として8強入り。日体大在学中から母校のコーチを務め、渡辺元智監督(当時)からは卒業後の継続も打診されたが、「大きなことをしたい」。強豪私立校がひしめく神奈川から公立校での甲子園出場を目指し、教員になった。
白山では部員4人からスタート。設備や用具は十分でなく、打撃投手を務めた時に打球が顔面に直撃し、鼻を折ったことも。選手と一緒に汗を流しながら信頼を得て、チームも徐々に強くなった。
転機は突然だった。19年9月、母校の監督と部長が不祥事で解任された。後任を探していた渡辺氏の自宅に呼ばれ、「お前しかいない」と3時間ほど口説かれた。恩師の熱意に心を動かされ、20年春に監督に就任した。
当初は伝統の継承にこだわっていたが、昨夏の神奈川大会決勝で東海大相模に敗れ、腹が固まった。渡辺氏に「変えるところは大胆に変えます」と宣言。選手の個性を重視した練習メニューを組み、名門を率いる重圧も気にしなくなった。
OB以外のコーチも招き入れ、「高校野球は技術指導よりも人間教育」と実感した。全国から集まる有望な選手を選ぶ基準は「『横浜高校でやりたい』ではなく『村田とやりたい』」。志を共にする選手たちと最高の景色を見た。
[時事通信社]
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