高2自殺訴訟で和解=県が8200万円支払い―那覇地裁
沖縄県沖縄市で2021年1月、県立コザ高校2年生の男子生徒=当時17歳=が自殺したのは、教諭の暴言や校長の不適切な対応が原因として、遺族が約1億3900万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、那覇地裁(藤井秀樹裁判長)で和解が成立した。県が遺族に8200万円を支払う。
県が設置した調査委員会は24年3月、「顧問の理不尽かつ強烈な叱責が生徒を自殺に至らしめた直接のきっかけ」とする報告書をまとめた。
報告書によると、空手部の主将だった生徒は顧問の教諭から丸刈りを強要されたり、日常的に厳しい叱責を受けたりしていた。顧問から「キモい」などの暴言を受けた翌日、橋桁から飛び降り、その後死亡した。
和解後、生徒の母親は「息子を亡くした苦しみや悲しみ、悔しさは一生消えない」と話した。県教育委員会は「二度と痛ましい事件を起こしてはならないという強い思いで、すべての児童生徒が安心して学校生活を送れる学校教育の実現に向け、全力で取り組む」とのコメントを出した。
[時事通信社]
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