予算案、31日実質審議入り=参考人51年ぶり多数決―衆院委
衆院予算委員会は30日、自民党の派閥裏金事件を巡り、旧安倍派会計責任者だった松本淳一郎元事務局長(77)の参考人招致を、野党の賛成多数で議決した。同委が参考人招致を多数決で決めるのは1974年以来で51年ぶり。2025年度予算案に関し、野党は議決を審議入りの条件と位置付けていた。31日に実質審議に入り、夏の参院選をにらんだ与野党の本格論戦が行われる。
自民は採決で、松本氏の有罪判決が確定していることなどを理由に反対した。公明党は「全会一致が原則」だとし、当初の賛成方針を転換して退席。立憲民主党、日本維新の会、国民民主党など各野党は賛成した。議決に強制力はなく、松本氏は招致に応じない可能性が高い。
安住淳委員長(立民)は議決後、松本氏に対し、2月10日に出席が可能かどうかを同3日までに回答するよう求める文書を送付した。安住氏は記者団に「衆院の議決の重みを十分に自覚し、出頭いただければと願っている」と強調した。野党筆頭理事の山井和則氏(立民)は記者団に「招致で真相を究明しないと再発防止はできない」と訴えた。
与党筆頭理事の井上信治氏(自民)は「遺憾だ。数の力による議事運営は厳に慎んでほしい」と不快感を示した。松本氏はこれまでに自民に対し「裁判で証言した以上の話はない」として、国会出席を拒否する意向を伝えている。
[時事通信社]
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