県道陥没、規制範囲拡大=スロープ設け土砂搬出へ―埼玉
埼玉県八潮市の県道交差点で道路が陥没し、トラックが転落した事故で、現場では30日も地元消防などが男性運転手(74)の救助活動を続けた。ただ土砂が崩落して穴が拡大するなどしており、周囲の規制線の範囲が拡大された。消防によると、同日正午時点で穴の最大幅は約40メートル、深さは約15メートルという。
県や消防によると、陥没した穴は土砂の崩落が続いて拡大している上、水もたまるため救助活動が難航。そのため、周辺を掘削して幅4メートル、長さ30メートルのスロープを設け、穴に重機を投入して土砂を取り除く方針。県は土のうで流水を止め、31日までにスロープの完成を目指す。
事故は28日午前9時50分ごろ発生。地下の下水道管の破損が陥没の原因とみられ、県は29日以降、内部を調べるため、ドローンや地中レーダーを使い陥没の状況を調査した。30日未明には、2台のショベルカーが作業中、崩落により二つの穴がつながり、作業が一時中断するなどした。
マンホールから下水があふれる恐れがあるとして、国土交通省などは下水の量を減らすため、ポンプ車でくみ上げた下水を河川に緊急放流。県は周辺12市町の住民ら約120万人に風呂や洗濯などの排水を含む、下水道の使用を控えるよう要請しているほか、陥没現場周辺で大量の水を供給している工業用水道管の給水を停止した。
[時事通信社]
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