新車販売、中国EVが躍進=BYD、ホンダ上回る―24年
2024年の世界新車販売台数で、中国・電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)が、ホンダを上回る見通しだ。日本国内でトヨタ自動車に次ぐ第2位の販売規模を持つホンダを、BYDが超えるのは初めて。BYDは低価格を武器に中国市場で急成長を遂げる一方、ホンダは苦戦。同市場での業績が明暗を分けた形で、BYDが自動車産業の勢力図を変えつつある。
ホンダなど国内自動車大手8社は30日に24年の世界販売実績を発表する。公表済みのBYDが427万台だった一方、ホンダは400万台に届かない見通し。中国では近年、政府の後押しでEVなどの「新エネルギー車」が台頭し、ガソリン車を強みとする日本勢は劣勢。ホンダの24年の中国での販売台数は11月まで10カ月連続で前年割れとなり、世界全体でも減少が続く。
一方、BYDは24年、中国で販売台数を大幅に伸ばし、世界販売台数も41.3%の大幅増だった。24日には「充電設備が少ない日本の消費者の要求に応える」(BYD日本法人の劉学亮社長)として、日本で25年中にプラグインハイブリッド車(PHV)を発売する方針を打ち出すなど、存在感を高めている。
ホンダと経営統合に向けて協議を進めている日産自動車も中国市場では不振にあえいでおり、両社にとってEV化の出遅れ挽回は喫緊の課題だ。両社が経営統合の協議に踏み切った背景には、EV車載ソフトの共通化などを通じて巨額投資の費用負担を和らげたい狙いもある。
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