トランプ氏「緊急事態庁なくす」=初出張の被災地で表明、波紋―米
【ワシントン時事】トランプ米大統領は24日、就任後初めての国内出張で、昨秋大型ハリケーン「ヘリーン」で被災した南部ノースカロライナ州を視察した。災害対応のため連邦・州政府の調整や人的、物的支援を担う連邦緊急事態管理庁(FEMA)について、「仕事をしていない」と不満を示し「廃止すべきだ」と述べた。地元関係者や記者団を前に語った。
また、「災害は各州が解決すべきだ。より安く、迅速な対応が可能だ」とも主張した。各州に対処を委ねることで、連邦政府の財政負担を減らす狙いがあるとみられる。
ただ、気候変動により各地で州政府の対処能力をはるかに超える巨大災害が相次ぐ中、FEMAの廃止は復興を遅らせかねず、発言は波紋を呼んでいる。組織の廃止や改編には議会の関与が必要で、大統領の一存ではできない。
トランプ氏はこの後、大規模な山火事に見舞われた西部カリフォルニア州も訪問。犬猿の仲にある同州のニューサム知事(民主党)と握手を交わし、復旧に向けた協力を確認した。ただ、トランプ氏は訪問に先立ち同州への支援に条件を付ける考えを示し、州側が「間違っている」と反発するなど、双方の緊張関係は続いている。
[時事通信社]
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