2025-01-24 17:03

かくれキリシタン信仰用具など指定へ=重要民俗文化財―文化審

 文化審議会(島谷弘幸会長)は24日、かくれキリシタン集落で使用された「長崎のかくれキリシタン信仰用具」(長崎県)を重要有形民俗文化財に指定するよう文部科学相に答申した。巨大な人形が巡行する「岩川の弥五郎人形行事」(鹿児島県曽於市)など4件を重要無形民俗文化財に指定することも求めた。近く答申通り告示される。
 長崎県では16世紀半ばから17世紀初めにかけ、キリスト教の布教活動が盛んで、キリシタン信仰が広く浸透した。十字架や聖像など2218点で構成され、禁教後に仏教や神道と共存したかくれキリシタン信仰の変遷を考える上で重要とされる。
 岩川の弥五郎人形行事は、弥五郎様と呼ぶ高さ5メートルの人形を浜下りと呼ばれる行列の先頭にして練り歩き、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する祭り。南九州地方で巨大な人形を使った行事の地域展開を理解する上で重要とされる。 
 
 ◇文化審議会の答申
 文化審議会の新指定などの答申は以下の通り。
【重要有形民俗文化財】長崎のかくれキリシタン信仰用具(長崎県)
【重要無形民俗文化財】瀧山寺鬼祭り(愛知県岡崎市)▽吉田祭りのお練り行事(愛媛県宇和島市)▽岩川の弥五郎人形行事(鹿児島県曽於市)▽白鳥の拝殿踊(岐阜県郡上市)
【登録有形民俗文化財】利根川中下流域の川船及び関連用具(千葉県)
【登録無形民俗文化財】大館のとんぶり製造技術(秋田県大館市)▽敦賀のおぼろ昆布製造技術(福井県敦賀市)
【記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財】丹波山のお松引き(山梨県丹波山村)▽川上の地蔵盆行事(兵庫県神河町)▽黒崎祇園山笠行事(北九州市)▽九州地方のきじ馬・きじ車製作技術(九州地方)
[時事通信社]

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