2025-01-24 15:24

日米協力「さらなる高みに」=トランプ政権と信頼構築―外交演説

 岩屋毅外相は24日の衆院本会議で外交演説を行った。日米同盟について「わが国の外交・安全保障の基軸で、充実・強化は最優先事項だ」と強調。トランプ新政権との間で「強固な信頼関係を構築し、日米協力をさらに高みに引き上げる」と意欲を示した。
 具体的には(1)日米同盟の抑止力・対処力強化(2)拡大抑止の信頼性・強靱(きょうじん)性強化(3)在日米軍の態勢最適化―に取り組むと説明。日米豪印や日米韓など同盟・同志国との協力拡大も掲げた。 
 経済面では、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画の中止命令を念頭に「日米間の投資拡大など幅広い協力を拡大・深化させる」と打ち出した。
 中国とは、双方の共通利益を追求する「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」を構築する考えを重ねて表明。日本産水産物の輸入再開や、拘束中の邦人釈放など、懸案解決に全力を尽くす姿勢を示した。
 「重要な隣国」と位置付ける韓国は、尹錫悦大統領の弾劾訴追で混乱が続く。岩屋氏は「日韓関係の重要性はいささかも変わらない。緊密に意思疎通する」と呼び掛けた。
 ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する制裁を強力に推進。同時に「北方領土問題を解決し、平和条約を締結するとの方針を堅持する」とも述べた。
 北朝鮮を巡っては、ロシアとの軍事協力に深刻な懸念を表明。日本人拉致問題の解決に向け、「総力を挙げて最も有効な手だてを講じる」と訴えた。
[時事通信社]

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