2025-01-16 18:16スポーツ

ON後の「日本野球の象徴」=博物館職員らが語るイチローさん―野球殿堂

インタビューに答える野球殿堂博物館の庄司正信館長=2024年12月、東京都文京区
インタビューに答える野球殿堂博物館の庄司正信館長=2024年12月、東京都文京区

 日本プロ野球と米大リーグで通算4367安打をマークし、日米双方の野球殿堂入りが確実視されてきたイチローさん。米国に先駆け、まずは日本の殿堂入りが発表された。
 野球殿堂博物館の庄司正信館長は「数字(成績)は圧倒的。僕が投票するわけではないが、本当に殿堂入りにふさわしい」。イチローさんの功績は、打撃の記録だけにとどまらない。主任司書の茅根拓さんは「日本の野球を盛り上げた方。ON(王貞治、長嶋茂雄)後の日本野球の象徴だと思う。今は大谷翔平選手だが、1990年代から2000年代にかけては明らかにイチロー選手だった」。日本の野球人気を支えた球史に残るスターだった。
 ここ30年で盛んになった日本選手の大リーグ挑戦は、1995年の野茂英雄さんに始まり、2001年になってイチローさんら野手が続いた。主任学芸員の関口貴広さんは「日本野球の歴史では、1990年代から『国際化』がキーワードになる」と言う。その中心にいたのがイチローさん。「日本で実績を残して、メジャーでも球史に残る活躍をした。それに(大谷翔平ら)すごい後進が続き、日本にまた若いファンが増えている」と分析する。
 イチローさんは大リーグで、04年にシーズン最多記録の262安打を放つなど3089本の安打を重ねた。日本代表でもプレーし、06年と09年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で連覇に貢献。庄司館長は「日本野球はすごいんだぞというのを世界に見せつける、そういうことを考えながらプレーされていたのかなと思う」。日本球界の発展のために果たした役割は計り知れない。 
[時事通信社]

野球殿堂博物館の庄司正信館長=2024年12月、東京都文京区
野球殿堂博物館の庄司正信館長=2024年12月、東京都文京区

最新動画

最新ニュース

写真特集