2025-01-14 18:51スポーツ

機能向上ブラシ巡り論争=ロコ・ソラーレなど見直し要求―カーリング

スイープするロコ・ソラーレの鈴木夕湖(手前右)と吉田夕梨花(同左)。奥は藤沢五月=2023年3月25日、スウェーデン・サンドビーケン
スイープするロコ・ソラーレの鈴木夕湖(手前右)と吉田夕梨花(同左)。奥は藤沢五月=2023年3月25日、スウェーデン・サンドビーケン

 カーリングで氷を掃くスイープのブラシを巡り、論争が起こっている。カナダの用具メーカー2社が製造するブラシが、スイープの効果を著しく向上させるとして議論の的に。2022年北京五輪女子銀メダルのロコ・ソラーレなど世界トップレベルの数十チームは、国際統括団体のワールドカーリング(WC)に用具の基準見直しを要求。WCも当該ブラシへの懸念を表明した。
 スイープはストーンの進む距離を伸ばしたり軌道を曲げたりして、狙った位置へコントロールするのが目的。氷面をブラシで掃くことで氷の粒が溶けて摩擦が減り、ストーンの滑りが良くなる。
 関係者によると、WCが主催した16年の会合で、フェアプレー確保のためブラシがストーンに与える影響を最小限に抑え、選手の技術を優先する方針を確認した。カナダの2社が製造するブラシは現行規定に基づいて認可されたものの、スイープの機能が大きく向上しているという。
 メーカーとの契約によって不利益を被るチームが出て、公平性を保てなくなる懸念がある。ロコ・ソラーレ、中部電力、北海道銀行を含む数十チームは連名で、WCに用具の基準見直しや製品テストの透明性向上などを求めた。WCは「スイープ用具の仕様を全面的に見直す必要性を認識している。公平性を順守するため、用具の監視とテストを続けていく」との声明を出した。(時事)
[時事通信社]

スイープするロコ・ソラーレSの本橋麻里(左)=2024年1月28日、札幌市のどうぎんカーリングスタジアム
スイープするロコ・ソラーレSの本橋麻里(左)=2024年1月28日、札幌市のどうぎんカーリングスタジアム

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