オンラインカジノ、依存深刻=相談5年で11倍、闇バイト加担も―「危機感覚える」・支援団体
オンラインカジノへの依存が深刻化している。公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」に寄せられた相談件数は5年間で約11倍に急増した。賭け金を得るために闇バイトに加担するケースもあるといい、同会の田中紀子代表は「ギャンブルに依存し、多くの人が犯罪に手を染める現状に危機感を覚える。違法なオンラインカジノは撲滅しないといけない」と訴える。
同会に寄せられた相談のうち、「家族がオンラインカジノをやっている」と答えた人は2024年1~11月に91人に上った。19年は年間8人にとどまっており、新型コロナ禍を機に急増した。
同会によると、オンラインカジノは違法だが、スマートフォン1台あれば自宅で気軽に24時間ギャンブルができるため、依存する人が後を絶たない。
一方、ギャンブルに依存する人が賭け金を手にするため、犯罪に手を染める例もある。同会の会員681人を対象にしたアンケートでは、ギャンブルに依存する家族が横領や窃盗、闇バイトなどの犯罪行為に加担したとの回答が3割に上った。
60代の女性の息子は、高校時代にパチンコなどにはまり、ギャンブル依存症となった。職を転々とし、徐々に女性に金をたかるように。「金を送ってくれないなら犯罪をする」と言われ、これまでに計約1000万円を送金した。
それでも金が足りなかったのか、息子は闇バイトに応募し、強盗致傷事件で逮捕された。「ショックで頭が真っ白になった。母の日にカーネーションをくれるような優しい子だった」と語る。
同会は「ギャンブル依存症は進行すると、行動に歯止めが利かなくなる。ひとたび事件が起きれば、当事者だけの問題ではなく、家族や職場にも大きなダメージがある」と指摘。警察当局に対し、決済代行業者への取り締まり強化などを求めている。
[時事通信社]
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