2025-01-03 20:31国際

尹大統領の身柄拘束中止=韓国捜査本部、内乱容疑で一時公邸入り―警護員や兵士の抵抗で「不可能」

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領による「非常戒厳」を巡り、内乱と職権乱用の容疑で捜査している合同捜査本部は3日、ソウルの大統領公邸にこもる尹氏の身柄拘束を試みた。捜査員らが拘束令状執行のため公邸敷地内に入ったものの、警護員や兵士が阻止。合同捜査本部は「事実上、令状執行は不可能」と判断し、この日の拘束を断念した。
 高官犯罪捜査庁(高捜庁)関係者によると、午前8時(日本時間同)すぎに同庁検事ら約20人、捜査員約80人が敷地内に立ち入った。大統領警護庁幹部は「法に基づき(大統領を)警護する」と協力を拒否。捜査員は警護員らと約5時間半にわたりにらみ合った末、午後1時半ごろに引き揚げた。令状の期限は6日で、合同捜査本部は今後の対応を検討する。
 合同捜査本部は敷地内2カ所の警備の「防衛線」を突破し、公邸の建物から約200メートルまで接近した。捜査員と警護員らの小競り合いもあったという。ただ、その先にバスや車約10台でバリケードが築かれ、警護員と兵士の計200人超が行く手をふさいだ。高捜庁は「現場の人員の安全に懸念があった」と指摘した。 
[時事通信社]

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