2025-01-01 05:16スポーツ

ニューヒーローを待ちわびて=WBCへ戦力見極めの年―侍ジャパン・井端弘和監督

色紙を手にする野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督=東京都港区
色紙を手にする野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督=東京都港区

 野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督にとって、2025年は翌年に控えるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け、戦力を見極める重要な1年になる。今年の漢字に選んだのは「新」。その心は「新たに世界一に向けて挑戦したいという気持ちがある。どんどん新戦力が出てきてくれればありがたい。新しい力は日本のためになる」。ニューヒーローの出現を待ちわびている。
 日本が優勝した23年のWBCで最優秀選手(MVP)に輝いた大谷翔平選手(ドジャース)は、既に次回大会への出場に意欲を示している。井端監督は「来てもらえるなら、前回同様チームを引っ張っていってくれればいい」と期待を込める。ただ、連覇を果たすためには新戦力の発掘が必要不可欠だ。
 日本代表の将来を見据え、有望選手には早くから国際試合の経験を積ませてきた。昨秋の国際大会プレミア12では、小園海斗内野手(広島)や代表初選出の才木浩人投手(阪神)らが活躍。「経験している人は強い。今回、選ばれた選手はいい経験をしたと思う」。ただ、「みんなに注目している」と語るように、プレミア12に出場できなかった選手にも門戸を開いている。
 昨年3月の欧州代表との強化試合では、当時大学生の金丸夢斗(中日)、中村優斗(ヤクルト)両投手、西川史礁外野手(ロッテ)、宗山塁内野手(楽天)を招集した。4選手は、いずれもドラフト1位でプロ入り。「WBCでも五輪でも、1年目ですぐに代表に入ってくる選手はいる。そのために大学生を呼んだ。それ以外の新人にも十分チャンスはある」と語る。
 日本がWBCを制したのは06、09、23年の3度。05年にはシーズン202安打を放った青木宣親や西岡剛、08年には打率3割7分8厘をマークした内川聖一、22年は高橋宏斗(中日)、新人の大勢(巨人)らが飛躍を遂げ、翌年のWBCで戦力となった。「まずはレギュラーシーズンの成績が大事になってくる」と井端監督。侍ジャパンの未来を担う新星は現れるか。 
 
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 ◇井端監督の略歴
 井端 弘和(いばた・ひろかず)東京・堀越高から亜大を経て、ドラフト5位で98年に中日入り。好守、巧打の内野手で、主に遊撃手として活躍。14年に巨人へ移籍し、15年に引退。日本代表では、13年のWBCに37歳で出場し、指名打者部門のベストナインを獲得。代表監督としてはトップチームに加え、U15やU12を指揮した経験を持つ。49歳。川崎市出身。
[時事通信社]

撮影に応じる野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督=東京都港区
撮影に応じる野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督=東京都港区
インタビューに答える野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督=東京都港区
インタビューに答える野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督=東京都港区

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