ロシアによるクリスマスの電力網攻撃は「非人道的」 ゼレンスキー氏
【キーウAFP=時事】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は25日、ロシア軍が同日、170以上のミサイルと無人機でウクライナ各地の電力インフラを攻撃したことを明らかにし、クリスマスの集中攻撃を「非人道的」と非難した。攻撃により停電が発生し、電気事業に従事する労働者1人が死亡した。≪写真は、ウクライナのハルキウ州で無人機攻撃を受けて発生した火災現場で、消火活動に当たる国家緊急事態庁の救助隊員≫
午前5時半(日本時間同日午後0時半)に空襲警報が鳴り響いた。その直後、ロシアが黒海から巡航ミサイル「カリブル」を発射したとウクライナ空軍が報告した。
ゼレンスキー氏は「(ウラジーミル・)プーチンはあえてクリスマスを選んで攻撃した。これ以上非人道的なことがあるだろうか? 弾道ミサイルを含むミサイル70発以上、ドローン100機以上が使われた。標的はわが国のエネルギー網だ」と述べた。
ロシアは冬季に電力網を標的とした軍事作戦を実施しており、ウクライナのエネルギー網を標的とした大規模攻撃は今年13回目。
ゼレンスキー氏は「ロシアの悪はウクライナを打ち破ることも、クリスマスを台無しにすることもできない」と述べた。
ウクライナは、ロシアが発射したミサイル79発のうち58発を空軍が撃墜したと発表。だが、ロシアがウクライナに発射した北朝鮮製の短距離弾道ミサイル「KN23」は撃墜できなかった。
米国のジョー・バイデン大統領は、冬の寒さの中、ウクライナ国民の暖房と電力へのアクセスを遮断した攻撃を「言語道断」と非難。
「国防総省にウクライナへの武器供給を急増し続けるよう指示した。ロシア軍に対するウクライナの防衛体制を強化するため、米国はたゆまぬ努力を続ける」と述べた。
一方のロシアは、クルスク州とカフカス地方の北オセチア共和国でウクライナによる攻撃と無人機の落下によって5人が死亡したと発表した。【翻訳編集AFPBBNews】
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