2024-12-26 14:31国際

治安部隊と衝突、18人死亡=前政権重用の少数派が抗議デモ―シリア

 【イスタンブール時事】在英のシリア人権監視団やAFP通信によると、シリア北西部タルトゥス県の村で25日、アサド前大統領と同じ少数派イスラム教アラウィ派の住民と暫定政権の治安部隊が衝突し、治安要員14人を含む17人が死亡、10人が負傷した。中部ホムスでも、アラウィ派による抗議デモで1人が死亡した。
 アラウィ派が多いタルトゥス県では、前政権で軍事司法部門を担当していた元当局者を治安部隊が捕らえようとしたところ、元当局者の親族らが襲撃した。衝突に絡み数十人が拘束された。
 アサド政権時代に多数の政治犯が投獄された首都ダマスカス近郊のサイドナヤ刑務所では、収容者の殺害や拷問が横行。この元当局者は「裁判長」として、「数千人の収容者に死刑を含む恣意(しい)的判決を下した」(人権監視団)とされる。アサド政権崩壊後、サイドナヤを含む各地の刑務所から多数の収容者が解放された。
 また、同じくアラウィ派が多い北西部ラタキアなど複数の都市で25日、数千人がデモを繰り広げ、ホムスでは治安部隊との衝突で1人が死亡した。同派の廟(びょう)が襲撃されたとする動画がSNSで拡散したことがきっかけで、AFPは「アラウィ派による抗議行動としては、アサド政権崩壊後で最大」と報じた。 
[時事通信社]

最新動画

最新ニュース

写真特集