検挙数18万人、19年ぶり増加=犯罪白書、「闇バイト」初記載
法務省は20日、2024年版の犯罪白書を公表した。23年の刑法犯の検挙者数は前年比8.2%増の18万3269人で、19年ぶりに増加に転じた。同省は「新型コロナウイルスが収束し、人出が回復したことが一定程度影響した」と分析。高収入を売り文句に犯罪の実行役を募集する「闇バイト」に初めて触れた。
闇バイトについて、「安易に応募し、重大犯罪に加担してしまうことが社会問題となっている」と記載。「背後に匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が関与している場合がある」と指摘した。
サイバー犯罪は前年比0.9%増で過去最多となる1万2479件、特殊詐欺は同8.6%増の7212件だった。同省の担当者は「闇バイトがサイバー犯罪や特殊詐欺の増加に影響した可能性がある」との見解を示した。
24年版白書では女性犯罪者に焦点を当てた調査を実施。23年は検挙者総数のうち女性は19.5%で、窃盗が57.1%を占めると紹介した。女性受刑者のうち、うつ病などの精神疾患を抱える割合が53.5%と男性の2倍以上で、女性の抱える困難に応じた処遇・支援が必要だと強調した。
[時事通信社]
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