輪軸組み立て作業で指針=鉄道各社のデータ改ざん―国交省
鉄道車両の車輪が車軸にはめ込まれた「輪軸」の組み立て作業で圧力のデータが改ざんされていた問題で、国土交通省は19日、作業指針をまとめ、全国の鉄道事業者に周知した。これまでは圧力が規定値の範囲外となった場合の対応を各鉄道事業者に委ねていたが、一定の要件を満たさなければ使用できないとした。
指針では、車輪をはめ込む際の圧力の値について「JISを準用する」と明記。最大値や最小値との差が10%以内であれば、車輪間の距離が規定内などの要件を満たせば、安全性は担保されるとした。
また、各事業者に対し社内規定で輪軸組み立て作業の手順を整備し、内部監査を行ってデータ改ざんなどが見過ごされることのないよう求めた。
一連の問題では、圧力が社内基準を逸脱するなど不適切行為があった鉄道事業者は91社に上り、うち50社でデータが改ざんされた輪軸が使用されていたことが判明。基準を超えた際の対応方法を定めていた事業者はなく、国交省は有識者や事業者を招き、作業方法を見直していた。
[時事通信社]
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