2024-12-19 04:39経済

米、0.25%追加利下げ=来年2回下げに減少想定―物価上振れ、ペース鈍化

米政策金利と消費者物価指数
米政策金利と消費者物価指数

 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.25%引き下げることを決めた。底堅い景気と雇用情勢を維持するため、金融緩和を続ける。政策金利見通しでは、2025年の利下げ回数が2回と、9月時点の4回から減ると予想。インフレが想定より上振れしており、利下げペースの鈍化を見込んだ。
 利下げは9月以降3会合連続。新たな政策金利は年4.25~4.50%と、下げ幅は計1%となった。1人が据え置きを主張し、反対票を投じた。
 FRBは声明で、「金利の追加調整の程度や時期を検討する際は指標などを注意深く精査する」と強調。経済動向を踏まえ、緩やかな利下げを継続する方針を示唆した。
 同時に発表した会合参加者の金利見通し(中央値)によると、25年の利下げ想定回数は0.25%幅で前回9月時点から2回減った。26年は2回と、緩やかな利下げ継続を見込んだ。景気を過熱も冷やしもしない長期的な金利水準は3.0%と、0.1ポイント引き上げた。 
 25年末のインフレ率は2.5%(9月時点2.1%)へ大幅上方修正。インフレの根強さを示唆した。失業率は4.3%(同4.4%)と予想した。
 米国のインフレ率は22年半ばのピークから大きく下がった。ただ、直近11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇と伸びが2カ月連続で拡大し、低下ペースが鈍っている。
 一方、11月の就業者数は前月から22万7000人増え、10月の伸びを大きく上回った。FRBは労働市場が健全さを保ち、経済は「極めて良好」(パウエル議長)と評価。持続的な成長を支える金融政策運営を続ける。

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