2024-12-16 17:32社会

猪苗代湖ボート死傷事故、逆転無罪=「過失認められない」―仙台高裁

仙台高裁=仙台市青葉区
仙台高裁=仙台市青葉区

 福島県会津若松市の猪苗代湖で2020年、遊泳中の家族に操縦していたプレジャーボートを接触させ、親子ら3人を死傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われた元会社役員佐藤剛被告(47)の控訴審判決が16日、仙台高裁であった。渡辺英敬裁判長は「被告に過失を認めることはできない」として、禁錮2年とした一審福島地裁判決を破棄し、無罪を言い渡した。
 事故は20年9月6日午前に発生。佐藤被告は安全確認を怠ったまま猪苗代湖でボートを時速15~20キロで操縦し、遊泳中だった家族らを巻き込み、千葉県野田市の豊田瑛大君=当時(8)=を死亡させ、母親に両脚切断、友人の男児に重傷を負わせたとして起訴された。
 福島地裁は23年3月、現場周辺の状況などから「被告は湖面に浮かぶ人がいる可能性を具体的に予見できた」と認定。安全を確認して航行していれば、衝突を回避することができたとし、実刑判決を言い渡し、被告側が控訴していた。 
[時事通信社]

最新動画

最新ニュース

写真特集