立民・国民は候補調整を=芳野連合会長インタビュー
連合の芳野友子会長は15日までに時事通信のインタビューに応じ、来年夏の参院選に向け、連合が支援する立憲民主、国民民主両党に引き続き候補者調整を求める考えを示した。
―「年収103万円の壁」見直しに向けた自民、公明、国民民主3党の合意の評価は。
今後の進み具合を見たい。国民民主が103万の壁について提起し、多くの人が関心を持ってさまざまな議論が生まれたのはよかった。
―参院選で立民、国民民主両党に求めることは。
(候補者を)調整してほしいとお願いしている。それは引き続き(求めていく)ということになる。
―前提となる政策協議にどう関わるか。
(基本政策の)合意に向けて(両党は)胸襟を開き、まずは議論をスタートしてほしい。
―日本維新の会の吉村洋文代表が野党候補一本化のため「予備選」を提案している。
維新には維新の考えがあるのでコメントは控える。
―国民民主の玉木雄一郎代表が不倫問題で役職停止3カ月の処分を受けたが、辞任はしなかった。
今の状況を有権者がどう判断するかは次の選挙で表れてくると思う。
―2025年春闘への意気込みは。
24年春闘では高水準の賃上げを実現できた。賃金は上がらないというノルム(社会通念)を変えることが重要で、流れを止めないようにする。一方、大手と中小で格差が広がった反省があり、価格転嫁の推進など格差是正にも取り組む。
―政府は20年代に最低賃金を全国平均で時給1500円に引き上げる目標を掲げている。
連合はまず「すべての都道府県で1000円」を達成し、中期目標として一般労働者の6割の賃金水準まで引き上げることを目指している。政府目標の根拠が明確になっていないので、きちんと説明してほしい。最低賃金は政労使の3者構成の審議会が(厚生労働省内に)設置されているので、その中で議論を進めることが大切だ。
―会社員に扶養される配偶者が保険料を払わなくても基礎年金を受け取れる「第3号被保険者制度」への考え方は。
(将来的廃止を求める)連合の方針にのっとり進める。地道にやっていく。
[時事通信社]
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