2024-12-14 21:12国際

弾劾見守る市民、可決に歓声=反対派は足早に帰路―韓国

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領の弾劾訴追案が可決された14日、国会前には可決を求める多くの市民が集まり、大型モニターに映る開票の様子を息をのんで見詰めた。「可204票」。禹元植国会議長が結果を告げると、「きゃー」という歓声が湧いた。立ち上がって両手を突き上げたり、隣の人と抱き合ったりして喜びを分かち合った。
 ソウル市の大学生朴枝原さん(23)は弾劾は尹氏が自ら招いたものだと指摘し、「(今後の)手続きが法にのっとってちゃんと進むことを期待する」と話した。
 弾劾を求める集会は国会前で連日開かれているが、この日は警察の推計で約20万人が参加した。集会に参加したソウル市の30代会社員男性は「可決は当然の結果だ」と強調。「腹が立つからという理由で戒厳令を出すなんて話にならない」と憤り、尹氏の早期の罷免を求めた。
 参加者らは、Kポップの音楽に合わせて歌ったり踊ったりし、祭りのような雰囲気が漂った。「主権者である国民の意思が日常的に貫徹される真の民主国家を共につくっていきましょう」。集会に駆け付けた最大野党「共に民主党」の李在明代表が声を張り上げると「李在明!」コールが湧き起こった。
 一方、ソウル市中心部の光化門では、保守系団体が尹氏の弾劾に反対する集会を開催。参加者は太極旗と星条旗を揺らしながら「李在明を拘束しろ」と叫んだ。尹氏の弾劾反対を求める署名活動も行われていたが、結果は可決。その後は足早に帰路に就く人の姿が目立った。 
[時事通信社]

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