ヒンズー教指導者逮捕で対立=溝広がるバングラデシュとインド
【ニューデリー時事】イスラム教国のバングラデシュと、ヒンズー教徒が多数派を占める隣国インドの関係が悪化している。インドと緊密な関係を維持してきたハシナ前首相は8月、反政府デモの激化を受けてインドに脱出。インド政府はハシナ氏の身柄引き渡し要請に応じず、両国関係にほころびが生じていた。バングラデシュで先月下旬、ヒンズー教指導者が逮捕されたことで、溝がさらに広がりつつある。
「バングラデシュの正常化に向け、政府は国連に平和維持軍派遣を要請すべきだ」。バングラデシュと接するインド東部西ベンガル州のバナジー州首相は2日、州議会の演説でそう訴えた。バングラデシュで少数派のヒンズー教徒を迫害から守る必要があるとの認識からだ。
発端は11月25日、バングラデシュ当局が少数派の権利擁護を訴えるヒンズー教一派の指導者を扇動容疑で逮捕したことだった。報道などによると、翌26日には指導者の保釈却下に抗議する支持者が裁判所に押し掛けて暴徒化。法曹関係者1人が殺害された。
今月2日にはインド北東部トリプラ州にあるバングラデシュ領事館に、逮捕に抗議するヒンズー教団体が押し寄せ、施設や国旗を破損した。インド外務省も逮捕に「深い懸念」を表明。バングラデシュ側にヒンズー教徒を含む少数派の安全確保を求めた。
バングラデシュ暫定政権は、ハシナ前政権支持者が多いとされるヒンズー教徒に弾圧を加えているとのインド側の見方を「事実に基づかないプロパガンダだ」などと否定。バングラデシュ国内でも、ハシナ氏の引き渡し要請に応じないインドに対する反感が高まっている。
[時事通信社]
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