日本棋院、ハサビス博士に九段免状=ノーベル化学賞、囲碁AI開発
2024年のノーベル化学賞に決まったデミス・ハサビス博士(48)が21日、囲碁の日本棋院(東京都千代田区)を訪れ、棋院は博士に最高位の九段の免状を贈呈した。博士は、16、17年に世界トップレベルの韓国と中国の棋士を連破した人工知能(AI)「アルファ碁」の開発者。免状を受け、「日本の囲碁のふるさとである日本棋院に来ることができて大変光栄」と笑顔を見せた。
ハサビス博士は米アルファベット傘下のグーグル・ディープマインド社最高経営責任者(CEO)。アルファ碁の技術を応用し、たんぱく質の立体構造を予測する研究が評価され、ノーベル賞に輝いた。博士は大学時代に囲碁を始め、「数学的に見て囲碁の美しさに引かれた」と振り返った。
一力遼四冠(27)は博士と対談し、「アルファ碁が研究にどう役立ったか」と質問。博士の受賞研究は創薬などへの応用が期待されており、「アルファ碁は大きな貢献をした。現実世界が直面しているさまざまな問題に適用できる」と強調した。
博士はまた、井山裕太三冠(35)と記念対局。井山三冠は「時間の都合で30手ほどしかできなかったが、一手も悪い手はなかった」とたたえた。
[時事通信社]
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