驚異のオールラウンダー=20歳ストルツ、メダル量産へ―スピードスケート
スピードスケートの四大陸選手権が17日まで青森・YSアリーナ八戸で行われ、今季の国際大会が本格的に幕を開けた。とりわけ脚光を浴びたのは男子で20歳のジョーダン・ストルツ(米国)。500、1000、1500メートルに加え、団体追い抜きでも金メダルを獲得。「夏の間にじっくりトレーニングを重ねられた」と自信を見せている。
最も得意とするのは1分5秒37の世界記録を持つ1000メートルだが、昨季の世界距離別選手権では500メートル、1500メートルと合わせ3種目を制覇。1万メートルなどの長距離種目に出ても上位の成績を残す。「自分はオールラウンドにできる才能を与えられた」
5歳で競技を始め、スケート一本に打ち込んできた。もともと持久力に秀でていたわけではなく、10代前半までは500メートルが専門だったが、コーチに課された自転車のトレーニングに必死に取り組むうちに「だんだんと長い距離が滑れるようになってきた」。秘めた能力が花開いた。
先の四大陸選手権。女子1500メートルを終えた高木美帆(TOKIOインカラミ)が足早にリンクから引き揚げてきた。すぐ後に出るストルツの滑りを見るためだ。男子1000メートルで日本の第一人者の新濱立也(高崎健康福祉大職)は「正直、現状ではストルツに勝つのは不可能だと思っている」とまで言う。
日本勢に立ちはだかるストルツは、「来季の五輪シーズンに向けて、さらに結果を出していきたい」。22日に開幕するワールドカップでも、メダルを量産しそうだ。
[時事通信社]
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