ジャンプ勢、着地に重点=W杯新シーズン、22日開幕―ノルディックスキー
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)は22日、ノルウェー・リレハンメルで行われるジャンプ男女混合団体で開幕する。2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズンで、来年2~3月には世界選手権(ノルウェー・トロンヘイム)も控える。ジャンプ男子の小林陵侑(チームROY)、女子の高梨沙羅(クラレ)、複合男子の渡部暁斗(北野建設)ら日本勢は存在感を示せるか。
ジャンプは今季から着地についての採点が見直された。両腕を左右に広げ、両足は前後に開いて後ろ足の膝を折り曲げて接地する「テレマーク姿勢」がより重視される。同姿勢が取れない場合、減点幅が従来の2点から3点へと大きくなった。
飛距離で上回っても、着地が決まらず勝てない試合が増えるかもしれない。高梨は「テレマークの競技になりつつある。(決めないと)話にならない」。3季ぶりのW杯勝利へ、「自分のスタイルを、完成に近いぐらいにつくりたい」と力を込める。
小林陵はオフシーズン、より美しい着地姿勢を追究した。「テレマーク勝負になる。遠くまで飛ぶと衝撃は半端ないが、そこでどう入れるか」。会場によって変わる審判台の位置も意識し、左右どちらの足を前にしてもテレマーク姿勢を決められるようトレーニングを積んだという。
昨季は年末年始のジャンプ週間を制し、個人総合は2位。「まずは1勝を目指して。表彰台争いをし続けるシーズンにしたい」と意気込む。
複合W杯は29日にフィンランド・ルカで始まる。日本勢最多タイのW杯通算19勝を誇る36歳の渡部暁は、ジャンプを重点的に強化して臨む。「競技人生の集大成」と位置付ける26年五輪へ、「悔いの残らないように。何が最善の取り組みなのか、日々考えながら過ごしたい」。結果も内容も求めて戦う。
[時事通信社]
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