政倫審積極論、参院側で浮上=「みそぎ済んだ」衆院消極的―自民
派閥裏金問題に関わった自民党参院議員から政治倫理審査会での弁明を希望する声が漏れ始めた。来年夏の参院選で党の公認を得る条件となり得るためだ。ただ、参院側には衆院側になかった未解明の疑惑があり、出席すれば「パンドラの箱が開く」として慎重論もくすぶる。飛び火を恐れる衆院側では消極論も強く、先行きは見通せない。
山本順三参院議員副会長ら旧安倍派参院幹部は13日、国会内で会談した。政倫審への対応を協議したとみられる。出席者の一人は「何も話すことはない」と言葉少なに語った。
衆院選での与党大敗の背景に裏金問題を巡る国民の不信があったのは明らかだ。公明党の斉藤鉄夫代表は9日の与党党首会談で「けじめをつけてほしい」と要請。石破茂首相(自民総裁)は11日の両院議員総会で、政治改革の「年内決着」を宣言し、「裏金議員」に「政倫審活用」を促した。
参院側の一部は出席に前のめりだ。自民執行部は政倫審での弁明に応じなかったことも考慮し、衆院選で12人を公認しなかった。首相は参院議員にも「適切な方法で反省を求める」としており、参院選でも同様の対応が予想されるからだ。
旧安倍派の参院議員約20人が6日に集まった際、出席者からは政倫審出席を望む声が相次いだ。中堅議員の一人は「早く出席してすっきりしたい。年内に終わらせたい」と語った。
もっとも、旧安倍派の参院側には、改選期の議員に派閥パーティー券販売収入のノルマ超過分にとどまらず、全額を還流していた疑惑がくすぶる。ベテランの一人は「野党から説明が不十分だとして証人喚問を要求される恐れもある。そうなれば参院選へ打撃は計り知れない」と話す。
「衆院選でみそぎは済んだ」として衆院側では出席に消極的な声が強い。参院側で出席が相次げば、衆院側でも同様の対応を求める野党の声が勢いを増しかねないとの懸念もある。柴山昌彦元文部科学相は12日の党政治改革本部の総会後、「選挙の洗礼を受けた議員が出席するのは筋が違う」と記者団に語り、首相への不満をあらわにした。
[時事通信社]
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