井上、重責果たす力投=大胆に攻め、六回途中2失点―野球プレミア12
プロ通算9勝。あどけなさも残る23歳の井上が、初戦先発の重責を果たした。ツボにはまると長打があるオーストラリア打線を相手に、六回途中2失点の力投。「初めての国際大会で試合をつくれたことはよかった」。五回まではゼロに抑え、流れを日本に引き寄せた。
「初球から大胆にストライクゾーンに投げようと思っていた」。一回の立ち上がり。米大リーグのドラフト会議で全体1位指名を受けたバザナの詰まった打球が中前に落ち、盗塁も決められた。浮足立ちそうな場面だが、臆することなく攻め続け、後続の3人を抑えた。
持ち味の直球が通用し、空振りやファウルが取れたことが大きかった。三回のバザナとの2度目の対戦では、2ボール2ストライクから力勝負を挑み、外角の149キロで空振り三振に仕留めた。変化球も低めに制球されて奪三振は8。六回に先頭ポジャルスキにソロ、バザナに単打を許し降板したが、最後までストライクゾーンで勝負する姿勢は崩さなかった。
巨人で今季8勝を挙げ、クライマックスシリーズ(CS)で好投した度胸も買われて代表に追加招集された。重視している初戦のマウンドを託した井端監督は、「一回は人生で一番緊張したマウンドだったと思うが、そこをゼロで切り抜けて、変わらぬいい投球をしてくれた」。抜てきに結果で応えた左腕をたたえた。
[時事通信社]
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