米中で苦戦、5社減益=トランプ関税に警戒感―自動車9月中間決算
自動車大手7社の2024年9月中間連結決算が8日、出そろった。純利益は前年同期比9割減の日産自動車をはじめトヨタ自動車、ホンダ、マツダ、三菱自動車の5社が減益。電気自動車(EV)が急拡大する中国での苦戦に加え、北米でも振るわなかった。トランプ次期米大統領が掲げるメキシコからの輸入車に対する関税引き上げへの警戒感も強く、業績の先行き不透明が増している。
日産は北米市場でのハイブリッド車(HV)急拡大への対応が遅れ、本業のもうけを示す営業利益も90.2%の激減。世界で全従業員の約7%に相当する9000人の人員削減に踏み切る。内田誠社長はオンライン記者会見で「痛恨の極み」と無念さをにじませた。
競争が激化する北米ではディーラーに支払う販売奨励金の増加も収益を圧迫した。マツダのガイトン最高財務責任者は「短期的には厳しい状況が続く」と説明。三菱自の加藤隆雄社長は「(各社の)奨励金合戦になりつつある」と指摘した。
中国では、EVなどの「新エネルギー車(NEV)」が急速に浸透し、現地メーカーとの価格競争も激化している。マツダはNEVの攻勢に苦しんだと明かし、ホンダの青山真二副社長も「(中国での販売減のペースは)想定以上に速い」と強調。生産能力削減などの対策を急ぐ考えだ。
四輪車を米中で展開していないスズキの純利益は43.9%の大幅増。鈴木俊宏社長は「収益改善対策の効果が表れてきた」と自信を示した。
トランプ新政権でメキシコからの輸入車に高関税が課されれば、生産拠点を持つ社にとって大きな痛手で、対応が求められそうだ。日産の内田氏は「他社もメキシコを活用しているので議論したい」との見解を示している。
[時事通信社]
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