中東政策に失望のアラブ系住民、民主党離れ加速 米ミシガン州
【ディアボーンAFP=時事】米ミシガン州ディアボーンのレバノン系米国人で民主党員のスジュード・ハマデさん(32)は5日、大統領選で左派の小政党「緑の党」から出馬したジル・スタイン候補に票を入れた。中東で連日吹き荒れている暴力に心を痛めているためだ。≪写真は、米ミシガン州ディアボーンで期日前投票期間中に投票する有権者≫
不動産関連の弁護士のハマデさんはAFPの取材に、「ニュースを見たりSNSにアクセスするたびに同胞が殺され、祖国が破壊されているのを目にする」と話し、バイデン・ハリス政権がイスラエル支持を堅持していることに幻滅したと語った。
大統領選ではカマラ・ハリス副大統領かドナルド・トランプ前大統領かの事実上2択しかないことは分かっているとしながら、自身が投じた1票は単なる抗議にはならないと主張。
スタイン氏が全国で5%を上回る得票率を獲得すれば、将来、緑の党への連邦資金供与に道が開け、二大政党制の打破に向け「針を進める」ことになると訴えた。
ディアボーンの人口約11万人のうち、55%が中東や北アフリカにルーツを持つ。
前回2020年の大統領選ではバイデン氏支持が圧倒的で、ミシガン州での同氏の勝利に貢献した。しかし、最近の世論調査では、イスラム教徒やアラブ系の間で民主党離れが目立つ。
エンジニアのムハンマデ・ヒジャジさん(28)は、「彼女(ハリス氏)は唯一の反ジェノサイド(大量殺害)主義者だ」とし、これまでは民主党に投票してきたと話した。しかし、今は「信頼をなくした」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】
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