ハリス氏に「女性の権利保護」期待=「労働者を代弁」でトランプ氏支持―激戦州で最後の集会・米大統領選
米大統領選で民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領は4日夜、激戦州でそれぞれ大規模集会を開き、選挙戦を締めくくった。ハリス氏の支持者は、人工妊娠中絶を巡る「女性の権利保護」に期待。トランプ氏の集会では「労働者を代弁してくれる」との声があった。
ハリス氏が選んだのは、独立宣言が採択され、「米国発祥の地」として知られる東部ペンシルベニア州フィラデルフィア。「全ての米国民の大統領になる」。午後11時半すぎに登壇したハリス氏が訴えると、支持者の大歓声に包まれ、「私たちが勝つ」との声が上がった。ブルース・マッケンジーさん(57)は「さまざまな人種や文化を持つ人々から支持を集めている」と勝利を確信する。
同州は最激戦州。ハリス氏は、民主党色が濃いフィラデルフィアで確実に票を集めることが、勝利の条件だ。陣営は、4、5両日に最後の戸別訪問を展開。北部地域では「5万軒をまわる」(担当者)という。LGBTQなど性的少数者支援に取り組むデービッド・アミノフさん(24)は戸別訪問にも参加してきた。「ハリス氏は、性的少数者の人権や中絶の権利を守る。私にとって最も重要な問題だ」と語った。
トランプ氏は、中西部ミシガン州グランドラピッズで集会を開催。5日午前0時すぎにステージに姿を見せると、熱狂する支持者を満足げに見渡し「11月5日は米国の歴史において最も重要な日になる。米国を再び強く、豊かにしよう」と訴えた。演説は2時間近くに及んだ。
夫婦で参加した建設業カール・バーレリアスさん(60)は「ハリス氏では中国やロシアに対処できない」と指摘。不法移民の増加や物価高に対する懸念も示した。
[時事通信社]
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