インド祝祭明け、大気汚染悪化=爆竹大量使用で、健康被害懸念
【ニューデリー時事】インドの首都ニューデリーは1日、ヒンズー教の新年を祝う「ディワリ」から一夜明け、大気汚染がさらに悪化した。爆竹の大量使用に伴う白いスモッグに覆われ、住民の健康被害が懸念されている。
屋外に出ると火薬の臭いが漂う。祝祭期間中の爆竹使用は禁じられているにもかかわらず、破裂音が一晩中鳴り響いた。政府機関が発表する大気汚染指数は1日正午(日本時間同午後3時半)時点で2番目に深刻な「非常に悪い」を示した。有害な微小粒子状物質(PM2.5)による健康問題が生じる恐れがある。
観光名所のインド門近くを歩いていた主婦ルーマ・シンさん(49)は「息がしづらいし、目も痛む」と嘆く。広場で運動中のビクラント・ウパディヤイさん(28)は「爆竹が正しいやり方とは思わない。祝うには別の方法もある」と話した。
ニューデリーは世界で最も汚染度の高い都市の一つ。要因として、排ガスや近隣州での野焼きの影響も大きい。首都圏政府を率いる庶民党と近隣州を統治する国政与党は汚染の責任をなすり付け合っている。ウパディヤイさんは「非難合戦はやめるべきだ」と語り、問題の抜本的解決を求めた。
[時事通信社]
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