石破氏、大敗は「痛恨の極み」=支援者ら、続投に歓迎と諦め【24衆院選】
衆院選での与党過半数割れを受け、自民党総裁の石破茂首相は28日、記者会見に臨んだ。大敗について「痛恨の極み」とした上で「謙虚に受け止める」と繰り返し強調。会見では総裁続投の意向も表明したが、地元では歓迎と諦めの声が交錯した。
午後2時、東京・永田町の自民党本部。会見冒頭、「極めて厳しい審判をもらった。自民党は心底反省し、生まれ変わっていかなければならない」と普段通りの口調で振り返った。
冒頭発言では手元の原稿に視線を落とすことが多く、13分間の大半は政策のアピールに割いた。質疑応答で責任を問われると、「現下の厳しい課題に取り組み、職責を果たしたい」と述べるにとどめた。壇上の党幹部らは一様に神妙な面持ちで会見を見守った。
石破氏の地元からは、続投に歓迎の声が上がった。石破氏の父も知るという鳥取市の主婦(75)は「政治改革など言っていることは正しい」と評価。「鳥取初の総理として今後も頑張って」とエールを送った。
同市の無職女性(76)は「派閥裏金問題などで大変な時に首相に就任したが、できることはやっている。今後も期待したい」と話した。一方、選挙権を得たばかりという同市の高校3年の男子生徒(18)は「地元出身の首相だからといって思い入れはない。今は誰が首相になっても変わらないのでは」と突き放した。
大敗を受け辞表が受理された小泉進次郎選対委員長の地元では、惜しむ声が上がった。神奈川県横須賀市にある小泉氏の実家近くでパン店を営む中井克行さん(76)は「もう少し続けてほしかった」と残念そうに話した。
同市の自営業男性(59)は「辞任は仕方ない」と語る一方、苦戦が予想されるタイミングでの選対委員長抜てきに関し「そもそも損な役回り。党に責任を取らされたようにも感じる」と語った。小泉氏が会長を務める県連の梅沢裕之幹事長は「『誰か一人が責任を取るなら自分が』という結論に達したのでは」と胸中を思いやった。
[時事通信社]
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