1票どこに、有権者ら注視=厳戒の中、党首ら最後の訴え【24衆院選】
衆院選の選挙戦最終日となった26日、各党の党首らは街頭に立ち、演説を行った。自民党本部などへの襲撃事件を受けて厳重な警備態勢となる中、有権者らは最後の訴えに耳を傾けた。
東京都江東区のホームセンター前では午後7時半ごろ、自民党総裁の石破茂首相が演説を開始。日本の国際競争力低下に触れ、「もう一度、強い日本、豊かな日本を取り戻さなければならない。物価上昇を上回る賃金上昇を実現しなければならない」と訴えた。
会場では、金属探知機による検査を済ませた聴衆が石破首相にスマートフォンを向けた。同区に住む30代の会社役員男性は「日本は人口ピラミッドがいびつになっている」として社会保障の改革に期待を寄せた。
板橋区の区立文化会館の前では、立憲民主党の野田佳彦代表が「裏、裏、裏だらけの政治にピリオドを打とう」と訴え、聴衆から拍手が起きた。
演説会場は午後7時ごろから、聴衆の手荷物検査などが始まり物々しい空気に。2歳の娘がいるという同区の看護師の女性(37)は「娘を預けられる保育園がなかなか見つからない。子育て政策を手厚くしてほしい」と話した。
れいわ新選組の山本太郎代表は、JR新宿駅南口をマイク納めの舞台に選んだ。「30年不況でみんな頑張って生活している中、最も頑張っていないのが政治。国を取り戻すための選挙だ」と声を張り上げた。
千葉県の会社員江波戸武信さん(54)は「経済、人権、原発などで明確な方向性を打ち出している」と同党を評価。都内の飲食業男性(27)は「大学の奨学金返済が負担になっている。免除もぜひ実現して」と期待を込めた。
[時事通信社]
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