「ロカボ」食品、広がる共感=低糖質メニュー多様化
適度な糖質を取りながら生活習慣病の予防や健康につなげる「ロカボ」食品が普及してきた。食品メーカーなどが提供する低糖質メニューは多様化。極端な糖質制限とは一線を画し、健康とおいしさの両方を志向する商品群は、幅広い共感を得つつあるようだ。
ロカボは1日当たり70~130グラムの「適正糖質」を取りながら健康を目指す考え方。ロカボを提唱してきた「食・楽・健康協会」の山田悟代表理事は、「おいしいもので健康になり、社会全体の医療費削減にもつながれば」と話している。
日清食品チルド(東京)が2022年から販売する「もちっとロカボ麺」は、食物繊維が豊富に含まれ、今年度上半期にインターネット通販「アマゾン」での売り上げが自社商品でトップになった。敷島製パン(名古屋市)の低糖質パンシリーズは10月時点でソーセージパンなど10種に広がっている。
ヤマモリ(三重県桑名市)が販売する糖質9割カットの濃縮つゆは、昨年度の売上高が19年度比8割増。壱番屋は白米の代わりにカリフラワーを使う「低糖質カレー」を「カレーハウスCoCo壱番屋」で展開、好評を博しているという。
また、あいおいニッセイ同和損害保険(東京)は、ロカボを取り入れた食生活改善プログラムを開発中。同社は「健康と安全という価値を、損保会社として社会に提供していきたい」としている。
食・楽・健康協会では、13年の発足以来「ロカボマーク」の利用などが可能なパートナー企業が90社超に増えた。同協会は今後もベビー用品などさまざまな業界にロカボの理念を広めたい考えだ。
[時事通信社]
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