物価高上回る賃上げ焦点=経済の「好循環」実現へ―春闘
2025年春闘で、連合は5%以上の賃上げ要求方針の策定に向け調整している。24年は大手企業を中心に満額回答が相次いだが、賃上げが物価上昇に追い付いたとは言えず、家計は厳しい状況が続く。物価高を上回る賃上げで個人消費を喚起し、潤った企業が設備投資に資金を振り向けるといった経済の「好循環」が実現するかが焦点となる。
物価上昇を反映させた実質賃金は、5月まで26カ月連続でマイナスとなった。6、7月は夏のボーナス支給の効果などでプラスに転じたものの、8月は再びマイナスに転落。実質賃金の低迷が、日本経済の浮揚に欠かせない消費の拡大に大きな影を落としているのが現状だ。
とりわけ課題となるのが、雇用の7割を占める中小企業への賃上げの波及だ。連合の24年春闘集計では、組合員数300人未満の中小組合の賃上げ率は4.45%で、方針に掲げた「5%以上」に届かなかった。
このため連合は25年春闘で、格差是正のため中小向けに全体より1%高い「6%以上」の目標を掲げる方針。中小企業が賃上げの原資を確保するため、取引先がコスト高などを背景とする価格転嫁を受け入れるよう一層求めていく構えだ。
深刻化する人手不足を背景に、大手企業は賃上げに意欲的だ。経営側からは「大幅な賃上げを3年続けることで、25年を賃上げ定着の年としたい」(財界関係者)との声が出ている。
[時事通信社]
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