苦境でじれず、こじ開ける=高さ対応に成長も―サッカーW杯予選
5大会続けて予選で顔を合わせるオーストラリアには、何度も厳しい戦いを強いられてきた。6万人近いホームの大観衆の前で勝ち点3を取れなかったが、「崩れてもおかしくない展開で、やるべきことを続けてくれた」と森保監督。じれずに追い付いた試合内容を評価した。
相手のシュートは序盤の1本のみと、日本は押し込んだ。だがクロスを上げても、CK、FKも高い壁にはね返され続けた。逆にその高さによって日本は崩され、後半13分に谷口が痛恨のオウンゴール。会場が静まりかえった。
実に7試合ぶりの失点。以前なら日本の負けパターンだが、「こういう展開も前もって予想はしていた。全体的に前を向けた」。遠藤に代わり主将マークを巻いた守田の言葉通り、嫌な流れを引きずらなかった。
伊東と中村の投入で攻撃を加速。空中戦から切り替え、低く速いボールを両サイドから供給する。31分に中村が左深くをえぐって素早く折り返すと、相手のオウンゴールを誘う。じれずに攻め続けた姿勢が実った。
イランやイラクといった高さのある相手に、悪い流れを打開できないまま敗れたのがアジア杯。「(相手の)個の能力がある中でトライしたことは評価できる。続けることで複数得点につながる」とは指揮官。連勝は途切れたが、成長を見せられた引き分けと言える。
[時事通信社]
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