フェデラー氏とジョコ、引退表明のナダルに惜別メッセージ
【パリAFP=時事】来月での現役引退を表明した男子テニスのラファエル・ナダルに対し、ビッグ3として共にしのぎを削ったロジャー・フェデラー氏とノバク・ジョコビッチが10日、惜別のメッセージを送った。≪写真は、ウィンブルドン選手権男子シングルス準決勝で、健闘をたたえ合うラファエル・ナダル〈左〉とロジャー・フェデラー≫
四大大会(グランドスラム)通算22勝を誇るナダルの盟友で、現役時代に同20勝を記録して2年前に引退した伝説的選手のフェデラー氏は、ソーシャルメディアに「何というキャリアだ、ラファ(ナダル)! この日が来ないことをいつも願っていた」「忘れられない思い出と、ともに愛するこの競技での君の素晴らしい功績に感謝する。これまでの日々を光栄に思う」と投稿した。
両者は2004年3月のマイアミ・オープンで初めて対戦した。当時ナダルが17歳で世界ランキング34位だったのに対し、フェデラーは同1位に上り詰めており、同年の全豪オープンとインディアンウェルズ(BNPパリバ・オープン)のタイトルを獲得していた。
フェデラーが2022年9月のレーバー・カップを最後に引退するまで、約20年間続いた二人のライバル関係。通算戦績ではナダルが24勝16敗でフェデラーを上回っている。グランドスラム決勝でもナダルが6勝3敗で勝ち越しており、中でも2008年のウィンブルドン選手権決勝はメジャー大会の歴史に残る名勝負の一つとして語り継がれている。
ナダルはフェデラーの引退試合となったレーバー・カップのダブルスで一緒にペアを組んだ際、「ロジャーがツアーを去るとき、自分の人生の大切な部分も去っていく」と涙ながらに話していた。
一方、グランドスラム歴代1位の24勝を誇る元世界1位のジョコビッチは、インスタグラムでナダルの「レガシー」を称賛し、「粘り強さや献身、闘志は何十年も語り継がれるだろう。そのレガシーは永遠に生き続ける」「ラファ、君へのリスペクトや君がこのスポーツで成し遂げたことを表現するのに、一つの投稿ではとても足りない。君は大勢の子どもたちがテニスを始めるきっかけを与えた。それは誰もが望む最大の功績だと思う」とつづった。
「テニスをはじめスポーツ全般のアイコンとなる過程で、君が耐えなければならなかったことは君だけが知っている。選手として最も影響を受けた君とのライバル関係において、何度も自分を極限まで追い込んでくれたことに感謝する」
ジョコビッチはナダルと計60回対戦し、通算戦績31勝29敗で勝ち越している。初対戦となった2006年の全仏オープンではナダルが勝利を収め、最後の対戦となった今年のパリ五輪ではジョコビッチが勝利した。【翻訳編集AFPBBNews】
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