小選挙区候補「取り下げ困難」=田村智子共産党委員長―衆院選【各党インタビュー】
共産党の田村智子委員長は10日、衆院選に向けて時事通信などのインタビューに応じた。野党共闘に関し「土台が崩れた」と指摘、共産の小選挙区候補の取り下げは困難との認識を示した。
―委員長就任後、初めての国政選挙だ。
共産党躍進のチャンスだと訴えることのできる選挙となった。大変気持ちが沸き立っている。自民党派閥の裏金(事件)を暴いたのは(党機関紙)「しんぶん赤旗」で、追及の先頭に立ったのはわが党だ。共産党が伸びれば政治は変えられると大いに訴えたい。
―選挙での訴えは。
一つは裏金、金権腐敗の一掃。二つ目に人間らしい働き方への改革。三つ目に日米同盟で思考停止の政治でいいのか。そして気候危機。最後にジェンダー平等だ。
―石破政権の評価は。
裏金の問題では再調査すら言わない。掲げた公約が次から次へと手のひら返しになる。だから信用できない。「古い政治」をそのまま継承するというのが石破政権の特徴だ。
―「古い政治」とは。
一つは金にまみれた政治を改めるつもりがないことだ。裏金の再調査はやらない。企業・団体献金の禁止を否定する。(石破茂首相は)党首討論で政策活動費も選挙で使うと言った。経済では大企業優遇。多様性を認めない古い価値観も継承した。
―「政治とカネ」の問題をどう訴えるか。
自民党による大企業優遇の政治を可能にしているのが企業・団体献金だ。企業や業界団体による政党や政党支部への献金、政治資金パーティー券の購入という抜け道をふさぐことが必要だ。共産党の躍進こそが金権腐敗の根を絶つ。
―衆院選の目標は。
比例代表で650万票、得票率10%だ。沖縄1区は何としても守り抜かなければならない宝の議席だ。比例代表では現有議席は必ず守り、議席増を目指す。
―「市民と野党の共闘」の現状は。
立憲民主党代表選の議論で、安全保障法制の廃止が事実上棚上げになるような発言があった。共闘の原点、土台が損なわれたと判断せざるを得ない。今回の選挙ではそれぞれの(党が)論戦で、自民党を追い詰めていこう(ということだ)。ただ、それぞれの地域での経緯を踏まえた限定的な共闘は続いている。決して共闘が終わったなどとは全く考えていない。共産党が議席を伸ばすことが、共闘の新たな発展のためにはどうしても必要だ。
―立民が提起した裏金議員対抗馬の一本化は。
それぞれの野党が(自民を)追い詰めて、追い詰めてという論戦をやろう、当選は野党も互いに競い合いながら、ということだ。
―小選挙区候補を取り下げることはあるか。
現時点で困難だ。
[時事通信社]
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