旧安倍派幹部ら非公認へ=衆院選、少なくとも6人―自民
石破茂首相(自民党総裁)は6日、派閥裏金事件に関し、4月に党処分を受けた一部議員を衆院選(15日公示、27日投開票)で非公認とする方針を表明した。旧安倍派の萩生田光一元政調会長ら少なくとも6人が対象となる見通し。政治資金収支報告書に不記載があった全議員に小選挙区と比例代表の重複立候補を認めない考えも明らかにした。
首相は党本部で森山裕幹事長や小泉進次郎選対委員長と会談し、こうした方針を確認。記者団に「相当程度、非公認が生ずるが、国民の信頼を得る観点から責任を持って最終的に判断していく」と語った。自身と森山氏ら党四役は重複立候補をしないと明言した。
党執行部は当初、各都道府県連からの申請を踏まえ「裏金議員」を原則公認する方向だったが、世論の反発を考慮して方針を転換した。
非公認は4月の党処分を基準とし、「選挙における非公認」より重い「党員資格停止」を受けた旧安倍派幹部の下村博文元政調会長、西村康稔元経済産業相、高木毅元国対委員長が対象となる。
「党の役職停止」1年の処分が継続し、衆院政治倫理審査会で弁明していない萩生田氏、旧安倍派の三ツ林裕巳氏、旧二階派の平沢勝栄元復興相も非公認となる見通しだ。
説明責任が十分果たされず地元での理解が進んでいない場合も公認はしない。役職停止6カ月の衛藤征士郎元衆院副議長らと、戒告処分を受けた議員が対象で、今後、地元の意向も踏まえて判断する。
4月に処分を受けたかどうかにかかわらず、収支報告書に不記載があった議員は比例名簿に載せず、重複立候補を認めない。
自民は4月、旧安倍、旧二階両派で不記載があった85人のうち、金額が計500万円以上などの39人を処分した。
◇小選挙区非公認の想定議員
【非公認が確実な議員】
下村博文、西村康稔、高木毅、萩生田光一、平沢勝栄、三ツ林裕巳
【非公認の可能性がある議員】
衛藤征士郎、小田原潔、菅家一郎、中根一幸、宗清皇一、簗和生、大塚拓、柴山昌彦、関芳弘、高鳥修一、西村明宏、細田健一、和田義明、丸川珠代
※敬称略。
[時事通信社]
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