横田めぐみさん60歳に=早紀江さん「元気と信じ待つ」
北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん=拉致当時(13)=が5日、60歳の誕生日を迎えた。母の早紀江さん(88)が誕生日を前に取材に応じ「47年間も待ち続けなければならず、むなしい。元気だと信じて解決を待っている」と胸の内を語った。
めぐみさんは1977年11月15日、新潟市で中学の部活動からの帰宅途中に拉致された。拉致されてから47年近い月日がたち「大学生ぐらいまではこんなふうになっているかなと考えていたが60歳は想像がつかない」と話す。
早紀江さんは、めぐみさんが小学校の学校行事で山口県萩市を訪れた際に買ってきたという小さなつぼを持参。「私が好きそうだからと買ってきてくれた。心遣いがうれしかった」と懐かしむ。
拉致被害者家族は高齢化が進み、親世代で存命なのは早紀江さんと、有本恵子さん=拉致当時(23)=の父明弘さん(96)の2人のみだ。「これ以上何年生きられるか分からないし、向こう(北朝鮮)で待っている人たちの命も分からない。何も分からないままでこれ以上過ごしたくない」と力を込める。再会がかなえば「黙って抱きしめてあげたい」と願う。
1日には石破茂氏が新首相に就任した。「これまで何人もの総理に会って、『頑張ります』とみんな言う。どんな形であれ帰ってこられるようにしていただきたい」と訴えた。
[時事通信社]
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