押収車に実行役4人の身分証=身元特定防止が狙いか―連続強盗
埼玉、東京両都県で相次ぎ発生した強盗致傷事件で、所沢市の現場付近で押収された車から、実行役とされる4人の身分証が見つかったことが4日、捜査関係者への取材で分かった。
埼玉県警は、職務質問などを恐れ、身元特定につながるものは車内に置いていくよう指示役に命令された可能性もあるとみて、詳しく調べる。
捜査関係者などによると、県警は現場近くのコンビニ駐車場で、住居職業不詳、森田梨公哉容疑者(24)=強盗致傷容疑などで公開手配=の親族名義の車を押収した。車内からは同容疑者のもののほか、実行役として逮捕されたアルバイト佐藤聖峻容疑者(24)ら3人の身分証が見つかった。
現場付近で落としたり、職務質問されたりして身元が特定されるのを警戒し、車に置いていったとみられる。
また、逮捕された3人のうち1人が「事件前に凶器の包丁に加え、まな板と野菜も買った」と供述していることも判明。県警は職務質問などで所持品を調べられた際、料理用だと言い逃れるために購入を指示されたとみている。
所沢市の事件は1日未明に発生。男4人が住宅に押し入り、高齢夫婦を縛るなどした上で現金約8万円を奪い、逃走した。前日の9月30日早朝には東京都国分寺市の住宅で同様の強盗致傷事件があり、現金500万~600万円が奪われた。森田、佐藤両容疑者が関与したとみられている。
県警や警視庁は、所沢市と国分寺市の事件に加え、同18日にさいたま市西区で起きた強盗致傷事件についても、同一の指示役によるものとみて共同で捜査している。
[時事通信社]
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