裏金再調査否定に反発=野党、衆院選で争点化
野党は2日、石破茂首相(自民党総裁)が自民派閥の裏金事件の再調査を行わない考えを示したことに対し、一斉に反発した。立憲民主党幹部は「表紙は変わっても体質は一切変わっていない」と厳しく批判。衆院選では「裏金議員」の選挙区に対抗馬を擁立し、勝利に全力を挙げる考えだ。
首相は1日夜の就任記者会見で、裏金事件について「新しい事実が判明すれば調査が必要だが、そういう状況にない」と述べ、現時点では再調査する考えがないことを明言した。
自民が2月に発表した調査は、旧安倍、旧二階両派に所属していた国会議員ら85人などを対象に実施。キックバックされた資金の使途について「政治活動費以外に用いた」「違法に使用した」と答えた議員はいないとしていた。
ただ、その後も一部報道で、麻生派でキックバックがあったのではないかとの疑惑が浮上。議員辞職した堀井学前衆院議員にも私的流用の可能性を指摘する声がある。
立民の小川淳也幹事長は2日の会見で「真相究明と説明責任を果たしてほしい」と批判。日本維新の会の馬場伸幸代表も党会合で「再調査もしない、いわゆる裏金議員は事実上おとがめなし。先が思いやられる」と皮肉った。
国民民主党幹部も「2月の自民調査は私的流用は確認されなかったというだけで、私的流用がなかったとは言っていない。もう一回調査しないといけない」と訴えた。
[時事通信社]
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