新たに3遺体、死者11人に=断水5000戸、復旧遅れも―能登大雨
石川県・能登半島北部を襲った記録的な大雨で、警察や消防などは25日も捜索を続け、3人の遺体が新たに見つかった。大雨による死者は計11人となった。輪島市を中心に約5000戸で断水が続いており、復旧の遅れを懸念する声も出ている。
女性1人の遺体が発見されたのは輪島市久手川町の捜索現場で、親族への取材で連絡が取れなくなっていた井角祐子さん(68)と確認された。同地区では塚田川の氾濫で複数の住宅が流され、女子中学生(14)と高齢男性の2人が依然不明となっている。
また、消防などによると塚田川の河口から東へ約1キロ離れた海岸でも1人の遺体を発見。性別などは不明という。
同市町野町曽々木の海岸でも1人の遺体が見つかり、身元確認を進めている。同地区に隣接する珠洲市真浦町では男性(70)が行方不明となっている。
県によると、死者はこのほか輪島市で6人、珠洲市で2人。行方不明者は珠洲市と能登町で計2人となっている。連絡の取れない安否不明者は輪島市門前町の中村菊枝さん(75)が追加され、計5人となった。
馳浩知事は25日、今回の大雨被害について、早期の激甚災害指定を国に要請する考えを表明した。断水箇所数に大きな変化が見られず、復旧が遅れる可能性があるとの見方も示した。
県によると、同日午後3時時点で、道路寸断による孤立集落は解消が進み、7地区16カ所で157人となった。一方、輪島、珠洲、能登の3市町の31カ所に避難所が開設され、514人が避難。約1700戸で停電が続いている。
[時事通信社]
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