2024-09-22 19:49スポーツ

ハイレベルで鮮やか逆転劇=白井、やっと主役に―Xゲームズ

 駆け寄ってきたスケーターたちに祝福されると笑みがこぼれた。悲願のXゲームズ初制覇を遂げた白井は「子どもの頃から夢見ていた大会。本当にうれしい」。日本勢が独占した表彰台の真ん中に立ち、声を弾ませた。
 観客を盛り上げるには十分過ぎるほどにハイレベルだった。1本目でいきなり92点。だが根附が最後の3本目で上回ってきた。「またか」。パリ五輪決勝の最終試技で堀米に逆転を許したことが脳裏に浮かんだ。「決めるのが(堀米)雄斗、決めないのが俺」。そんなイメージを払拭すべく、最後のランに懸けた。
 流れるようにトリック(技)を詰め込み、圧巻だったのは最後。地面が見えない後ろ向きの姿勢でレールを降りながらも、着地に向かう際にデッキを回す驚異の技を決めた。根附を超える94.66点で鮮やかに逆転した。
 パリ五輪の激戦の疲労が抜けず、今大会に出場するかどうかも迷った。「自分の滑りをみんなが分かってくれたと思う」。やっと主役の座をつかみ、大きく自信を深めた。
[時事通信社]

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