大谷、驚天動地の偉業=リハビリの年に金字塔―米大リーグ・ドジャース
ドジャースの大谷は昨年9月に自身2度目の右肘手術を受け、今季は投打の二刀流ではなく、打者専念のシーズンを送っている。一般的には野手の方が投手より肘手術からの復帰が早いが、忘れてはいけないのは、投手としての再起を目指す大谷にとってはリハビリをこなしながらのシーズンになっている点だ。
通算200勝以上を誇るベテラン左腕のカーショーは「翔平について十分な言葉が見つからない。毎日特別なことをやっている。その間には投手のリハビリもあるのに。打席では誰にもまねできないような鋭い打球だし、考えられない」と驚きを隠さない。今季の平均打球速度は過去6年と比べて最速になる見込みで、手術を経てむしろスイングが力強さを増している様子もある。
盗塁増は周囲の後押しも大きかった。ロバーツ監督は春季キャンプ序盤の段階で「彼が盗塁すると決めた時は、いつ走っても問題ない」と方針を示した。リーグ最優秀選手(MVP)受賞の経験があり、上位打線を組むベッツ、フリーマンも歓迎。フリーマンは開幕前から「どんどん走ってもらいたい」と話し、大谷が思い切って走れる環境が整っていた。
エンゼルスからドジャースへの移籍1年目で、ナ・リーグは初めてだった大谷。大型契約で注目を集め大きな期待を背負う中、優に1世紀以上の歴史がある大リーグで例のない「50―50」を成し遂げた。二刀流の成功で球界の常識を覆したスーパースターにとっての新たな金字塔となった。 (マイアミ時事)
[時事通信社]
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