2024-09-19 18:12経済

産直アプリ運営の雨風太陽が農泊大手と連携=訪日客取り込み

百戦錬磨の関連会社化を発表する高橋博之・雨風太陽社長(左)と上山康博・百戦錬磨社長=19日午後、東京都千代田区
百戦錬磨の関連会社化を発表する高橋博之・雨風太陽社長(左)と上山康博・百戦錬磨社長=19日午後、東京都千代田区

 産地直送の食材通販アプリ「ポケットマルシェ」を運営する雨風太陽は19日、農山漁村に泊まって食事や体験を楽しむ農泊の国内大手、百戦錬磨(仙台市)の第三者割当増資を引き受け、関連会社化したと発表した。インバウンド(訪日客)向け農泊需要の取り込みが狙い。
 雨風太陽は全国に8300人超の生産者ネットワークを持つ。親子で滞在して生きることや食べることを学べるプログラム「ポケマルおやこ地方留学」も手掛ける。約1500の宿泊施設を掲載した民泊サイト「STAY JAPAN」を展開する百戦錬磨の関連会社化を通じて、体験と宿泊を組み合わせたサービスを提供。2025年に1万人、30年に5万人の訪日客を地方に送り出すことを目指す。
 東京都内で記者会見した高橋博之雨風太陽社長は「日本中のあらゆる場所を(訪日客の)デスティネーション(行き先)にしたい」と表明。上山康博百戦錬磨社長は「ツーリズムの枠にとどまらず、新たな地域経済をつくれる」と語り、地域活性化につながると強調した。第三者割当増資の金額は非公表。
 雨風太陽は岩手県花巻市に本社を置く。元岩手県議の高橋氏が東日本大震災をきっかけとして13年にNPO法人東北開墾を立ち上げ、その後会社を設立した。23年には東証グロース市場に上場した。 
[時事通信社]

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