中野、重圧に打ち勝つ=サヨナラ打で2位堅守―プロ野球・阪神
打球が中前で弾んだのを見届けると、阪神の中野は右手を突き上げた。9月14日は、昨季リーグ優勝を決めた日。「負けられない試合だった」。そう勇んでいた中野のサヨナラ打で、上位を争う広島に連勝した。
七回に3点差を追い付き、なおも2死満塁の場面で中野は空振り三振。再び回ってきた九回の好機では「自分にプレッシャーをかければ必ずいい結果が出る」と強い気持ちで打席に立った。3球目を捉え、「最高の結果になってうれしい」と喜びに浸った。
阪神でただ一人、開幕から全試合に出場。チームが乗り切れない時期にも奮闘していたが、8月は打率1割台だった。「チームを引っ張る身として、結果が出なかったのは苦しかった」。その中で打撃フォームを試行錯誤するなど工夫を重ね、今月に入ってからは状態も上向いてきた。
貯金を今季最多の9に増やし、2位の座を守った。「選手は上しか見ていない。きょうの試合に満足せずに戦っていきたい」と中野。球団初の連覇達成へ、諦めずに首位巨人の背中を追う。
[時事通信社]
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