霧島、弾みの白星=やっと難敵撃破―大相撲秋場所
かつての地位を目指す上で、勢いに乗っていけそうな白星になった。霧島にとって隆の勝は、幕内での過去12戦で1勝しかしていない合口が悪い難敵。「やり返す。勝っても、負けても勝負にいきたい」。強い負けん気で臨んだ。
先場所は張って出たところを反撃された。師匠の音羽山親方(元横綱鶴竜)は過去の対戦から「(相手の)突きについていってしまう」ことで消極的になっていたと指摘。まわしが取れれば勝機はあると見ていた中、突き押しをあてがって左で上手を引くと、すかさず投げて仕留める。「やっと連敗を止めた」。同じ過ちは繰り返さなかった。
5月の夏場所を首の痛みで途中休場し、関脇へ転落。10勝すれば大関に復帰できた先場所は3連勝スタートから3連敗を喫し、勝ち越しが精いっぱいだった。星勘定も頭にあったのだろう。大関昇進を決めた頃の取り口には遠く、「自分の悪いところが出ていた」。今場所は心機一転、果敢に前に出る姿勢が光る。
陥落した苦い経験、先場所の反省は忘れていない。「一場所でも、一日でも早く。戻りたい気持ちが強い」と明かす。まず求められるのは2桁白星。その先に元の番付も見えてくる。
[時事通信社]
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