節目の土俵は「ご褒美」=玉鷲、歴代1位に万感―大相撲秋場所
「満員御礼」の館内に、ファンが掲げる「1630回おめでとう」「これから毎日記録更新」といった祝福の文字が並ぶ。玉鷲は「ここまで頑張ってきてよかったな。いいご褒美になった」。長い大相撲の歴史にあって、通算連続出場の記録で歴代1位に並んだ。万感の思いがこみ上げた。
大きな節目を白星で飾りたいという思いが空回りしたのか、佐田の海の引き技に崩れて土俵に転がったが、圧力をかけて前に出る持ち味は発揮。「勝ちにいき過ぎた」。悔しさをにじませつつ、反省も忘れなかった。
新三役も、初優勝も30歳を過ぎてから。年を重ねても衰えない馬力と精神力を生かし、初土俵から出場を続けて「鉄人」と称される。
「勲章のようでうれしい。そう言われるなら、そういう姿を見せたい」。多少のけががあっても、土俵に立ち続ける決意はより強固となった。八角理事長(元横綱北勝海)も「少しの痛みで休む人が多い中、気持ちが強い」と評価する。
11月の九州場所中に40歳の誕生日を迎える。「あと2年は取り続けたい」。最低でも、5歳の第2子が小学校に入る時まで勇姿を見せたい思いがある。前人未到の領域に入っても、歩みを止めずに進み続ける。
[時事通信社]
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